2.CVR音声
2.1 CVRとは
CVR(コックピットボイスレコーダ)には、機長、副操縦士、航空機関士それぞれのマイク及び操縦室内のマイクの計4つのマイクにより収録された音声が記録さます。これはパイロットの操作及び航空機の挙動を記録するDFDR(デジタルフライトデータレコーダ)と共に、事故原因を究明するために重要な機器であります。これらはブラックボックスと呼ばれ、特別な機器でしか解析できず、また事故調査委員会等の関係者以外には直接公開されることはありません。
当然のことながら事故機もCVRは搭載されており、30分のエンドレステープに録音されています。事故機は事故発生(「ドッカーン」の音)から御巣鷹山に墜落するまで約32分間飛行しつづけていましたが、経年変化によるテープの”延び”のおかげで、偶然にも事故発生から墜落までの全会話が録音されていました。
しかし、航空機史上最悪の結果となった事故であるにもかかわらず、前述したとおりこの音声は公開されることなく、事故調査委員によるヒアリングを記述した報告書のみでしか我々はその内容を知ることができません。ところが、事故調査委員会によるCVR内容の中間発表と最終報告書を比較すると、会話が削除されていたり、新たに追加されていたり、あるいは全く異なる言葉になっていたりと、非常にお粗末なものとなっていました。
その結果、「実はCVR内には公開できないような会話があるため、報告書が改竄されているのではないか」という疑惑があがり、「自衛隊の標的機が当たった」「米軍による撃墜」などの「陰謀説」が生まれました。私としては、「まさか」という気持ちでありますが、その一方でこれらの説を否定できる材料がないことも事実であり、一笑に伏せられないところがこの事故への異常な関心の高さを物語っていると想います。
2.2 CVR音声
CVRの音声は非公開のはずでありますが、ここ1・2年前あたりから各放送局がCVRの録音テープをどこからか入手しており報道番組で公開しました。しかし、どこの番組でも一部分を紹介しているだけでした。是非一度、最初から最後まで聴いてみたいと想っております。
ここでは、テレビで放送されたものを紹介します。各自ダウンロードして聴いてみて下さい。コックピット内での緊迫した空気、警告音の中でのクルー達の必死の努力、墜落音が生々しく録音されています。聴き終えたとき、きっと何かこみ上げてくるものを感じることでしょう。最後の「ウ〜ウ〜プルアップ」の音声が頭から離れなくなることでしょう。そして、このような重大な事故を中途半端に終結させてしまった事故調査委員会への怒りを感じることでしょう。
@NEWS23
A(番組名忘れました)
B特別番組(TBS 2000/12/31)
2.3 管制塔との通信記録
この事故の特徴として、事故機と管制塔(運輸省東京航空交通管制部:ACC)との無線による会話が録音されており、出所は不明ですがネット上で出回っていることです。管制塔との緊迫したやりとりを是非聴いてみてください。
@出所不明
c123-02.wav c123-03.wav c123-04.wav
これらは有名なファイルで"c123-01.wav""c123-10.wav"が抜けていることから、何らかの政治的な配慮があったのではないかと云われています。
ATBS:報道特集
18:24:35〜 18:25:20〜 18:25:52〜 18:31:01〜
2.4 客室内
昨年(平成12年)年末の特別番組(TBS系)にて、新たに客室内の音声が放送されました。チーフパーサーの波多野氏のアナウンスがはいっております。また所々にPRA(Pre Recorded Announce)もはいっております。